大阪北部地震・台風・コロナ禍と立て続けに災害に見舞われています。

耐震基準に合致した家を新築しても、ローンを払う中で、災害によって、意図しない出費があることが地震と台風でわかりました。
コロナ禍では、自分の人生すごろくが会社が一気に不安定になるだけではなく、会社の属する業界すらも一気に不安定になることがわかりました。

産業構造の転換による、意識的な改革なら、改革に沿った人生すごろくを描けるものの、突然のシャットアウトです。

新築偏重による、4000万円や5000万円のローンを組むことの不安定度が明らかになり、半分以下のローンを組むことで、人生すごろくを描こうという意識になってくるのではないでしょうか? 家そのものがステータスになるのではなく、家族を見つめ直すことになります。

国が中古住宅や空き家問題の解消に努力するものの、一向に進展しなかったのですが、アフターコロナの生き方は、地域でゆったりと過ごす日常での、住まいづくりに変化してくると思います。

地域の工務店や建築士がインスペクションを行い、構造的な部分やプロでしか施工できない部分は工務店に任せ、自分の手で施工できる部分はDIYで行う、という住まいづくりに、この2~3年でシフトされてくると思います。

本来の地域の家守り工務店の在り方であり、戦前の日本の住まい方、もしくは欧米の住まい方に近くなるでしょう。

ただ、担える職人の減少が相当に負担になるはずで、ハウスメーカーがこの施工の形式は手に負えるわけではなく、対応できる工務店の奪い合いになると思います。

DIYについてですが、施工範囲の分担や支給品の受取りなどの打合せは必要ですが、大げさなことはなく、対応できます。

古民家の改修、マンションリノベーション、新築工事でも施工した経験があります。

工事費を安くするための手段ではありますが、べつの効果は、DIYを施主が家族や友達と行うことです。

住まいに愛着がわくこと、職人の技術がわかること、施工費が実感できること、耐用性がわかること、メンテナンスで自らできる範囲がわかることなどがあります。

家族や友達で止まらずに、手づくり市などを契機にして、地域でネットワーク化ができれば、中古住宅での賃貸による住まいづくりが進み、空き家問題の解消へとつながるのではないでしょうか。

人生すごろくの中で、大きな投資になる新築費を抑制し、地域へと還元することは家族にとって、大きな意味になると思います。